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キャラバンQ&A:いとキャラねっと

近藤加代子先生からの回答

いとしまサイエンスキャラバンで皆さんからいただいた質問への回答です。


Q 我々が出来る有効なゴミ減量はリサイクルですか?
  その仕組みを、どのように作っていけば良いと思われますか?

  
 ごみ減量に有効な方法は、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の順番に望ましいと考えています。リサイクルには環境負荷も経済的なコストもかかるので、本来は、最小化されていくことが望ましいと思います。しかしリデュースとリユースのための社会システムが整っていない現状で、資源を節約し、焼却と埋立による環境汚染を減らていくためには、リサイクルは有効な手段です。

 リサイクルを効率的にすすめていくこと(廃棄からリサイクルへ)、そしてリサイクルからリユース、リデュースへと比重を移していくことが、生産者の義務であり、かつ「利益」である仕組みを作ることが大切です。「拡大生産者責任」という考え方をより明確に制度化していく必要があります。これは国レベルで解決されなければならない問題です。

 地域でできることは、人々が参加しやすい3Rの仕組みを作ることです。
 1.行動障壁を下げること(手間がかからない、お金がかからない)
 2.意欲を高めること(節約になる、利益になる、楽しい、環境の為になっているなど)
 3.持続すること(1+2+コミュニティでやっている・みんなやっている)
 などに留意した仕組み作りをするとよいでしょう。
  


Q コンポストの他の利点は?
 
 生ごみを焼却ごみから除くことは、燃焼効率の上昇や焼却灰の減量の点で大きな意味があります。

 また食料の輸入依存と化学肥料に頼った農業によって、わが国は、窒素過多になっています。それは温暖化、酸性化、さらには富栄養化の一因です。生ごみをコンポストにすることは、ごみを減量するということ以外に、生態系に基づく健全な窒素循環を回復することに寄与します。

 家庭でのコンポストには、エネルギーとコストをかけずに、こうした効用を持つ生ごみの資源化ができる利点があります。ただし大量の生ごみを資源化するには、分別回収による施設処理が本来は望ましいでしょう。

 もう一つの利点は、家庭での農芸・園芸の促進です。家庭で作られたコンポストは、菜園や花壇に利用されます。コンポストをきっかけに農芸・園芸に取り組む家庭も少なくありません。お子さんと一緒に、土、虫、植物に親しむスロー・ライフを楽しまれてはいかがでしょうか。

  


Q もっと海外との差を教えて下さい。
  
 「拡大生産者責任」による循環の仕組みで有名なのは、ドイツです。企業は、回収・リサイクルを義務づけられ、かつリサイクルの費用の負担をせねばならないので、積極的に、リデュース、リユースに取り組みます。一方、自治体は燃えるごみと生ごみを処理します。自治体の負担が少ないので、生ごみの資源化に取り組む財政的余力を持っています。日本と同じように自治体ベースで回収・リサイクルを行う仕組みをもつのがフランスですが、フランスの場合は、企業の経済的負担が重くなっている点で、日本と異なります。

 アジアの国々の都市化が進んでいない地域では、ごみ問題対策は遅れています。しかし日本と違って、通貨が強くないので、概して資源は高くつきます。そのため都市化がすすみごみ問題に直面した国では、30年前の日本のように、デポジット制やリユースが盛んに行われています。お隣の韓国は、デポジット制を取り込んだ制度を持っているほか、分別回収型の生ごみの資源化も、日本よりも相当進んでいます。
 

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 近藤加代子 KONDO Kayoko
 九州大学大学院芸術工学研究院 環境計画部門 准教授

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